初めに
こんにちは、Retroidです。
この記事は、私が普段仲良くさせて頂いている、とあるお医者さんが書いてくださっています。
標準の医者の歩んでいる人生とは、割と離れていると思いますが(笑)「医者って割と多様な生き方ができるのだなぁ」と思って読んでいただければ幸いです(・∀・)!
もしRさんと連絡とりたいって方がいたら、お問い合わせページよりご連絡ください!
それでは本編へどうぞ!
早速本編!
みなさん、おはこんばんちは!
医師のRです!
以前の記事で書いた投資詐欺の話だが
ちょっと時間が有ったので軽く計算してみた
やっぱり詐欺だと思ったし
そうじゃなくてもうまくいかない可能性が高いから破綻すると理解できた
この計算は適切なデータさえあれば小学生でもできるので安心してみてほしい
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Rに来た話は大体こんな感じだった
・月利8%で運用できているから、半額の4%を毎月配当する
・円建てで元本保証
・現金手渡し
・ドバイで運用している(どんな運用をしているのかは教えてくれなかった)
と
詳しい人なら
・投資案件を取り次ぐのは金融庁・財務局の許認可が必要だ
とか
・現金手渡しって言っているけれど、税金大丈夫?
とか
思うはずだちなみにそれについては
・こっそりやっている
とか
・ドバイは非課税だから大丈夫
などという、そもそもブラックなお話を頂いたぜwww
アホか笑
まぁ、法律については門外漢だから
なぜこのスキームがだめなのかを計算していこうと思う
そもそも前提として
銀行、証券、保険全てについて言えることだけれど、なにか飛び抜けておかしな利益やパフォーマンスを上げる商品っていうのは必ずなにか裏がある
お金そのものを使ってお金を増やす商品を開発している以上、一部だけとんでもないっていうのはあり得ないのだ
これは例外なく必ずそういうものだ
必ずバランスが取れるようになっているのが金融商品というものだ
そういうものがあるとすれば、その分売り手が損失覚悟で餌をまいているとき
あるいは、外部環境がとんでもなくいいとかそういうことだろう
とはいえ、そういうものは長くはできないし、俯瞰してみればそれも結局は同じことだ
確実にお金を使って月利8%=年利96%で運用できる金融商品というのは、残念ながら日本には確実に存在しないだろう
利息制限法があるから、遅延金を含めても年29.2%が限界だ
闇金なら別だろうが、そんな危ない案件は逆の意味で、そもそも一般人には来ないはずだ
利息制限のない国で、超短期の融資を行うことができれば
例えば、週明けに給料が振り込まれるから、土日に使うお金を借りて3%くらい上乗せして返そう、みたいな塩梅
なんとかして年率8%を達成できるだろうか?
仮にあちこちから資本を集めて1億円元本が有って
年間96%吐き出すなら
少なくとも9600万円利益を出す必要がある
仮に年間180%(一日約0.5%)で貸出をしていたとして
年利は1億8000万円になるから
ありえなくはなさそうだ
ところで、普通に金を貸して全額ちゃんと戻ってくるという想定はあり得るだろうか?
そんなことはないだろう
絶対一定確率で債務不履行は起こる
消費者金融の貸し倒れ率は5.0~10.0%
だそうだ
先程想定した長短期の貸し倒れ率はもっと高いだろうし、不景気が来たらその数字も一気に上るだろう
仮に今10%なら
1億円運用していたら9000万円に価値が毀損していて、それに対して180%の利息がつく
こんなに儲かっていたら、多少円高に触れても、利益は出るかもしれない
ところで、皆さんはこう考えないだろうか?
為替がほぼ変わらないなら
金利が安い国でお金を借りて、金利が高い国で定期預金に入れれば金利分丸儲けだ!
と
実際にそう言う想定をすることは可能だが
実際には裁定が入り
金利が高い通貨の価値が下がって、結局どちらが得ということはなくなる
さて、この考えを上記に持ち込もう
年率180%で運用できるということは、その国の通貨建てならできるかもしれない
急速にインフレが起きているなら、それに応じて金利も上がる
だが、外国通貨建てはどうだろう?
ドバイの通貨ディルハムはUSDと連動していて
1米ドルは、いつでも3.6725ディルハムらしい
となると、ドルと同じくらいの金利ではないと何らかの(強烈な)裁定が働いてしまうことになる
恐らく、円建てにしていると、運用にいつか無理が生じてタコ足配当を始めることになって
気付いたときには元本が大幅に既存していた
でも、運用していた母体はドバイだから、文句があったらドバイの裁判所に相談してね!
という事になる
ここまでいったからわかるだろうが、そんな面倒なことを考える段階で詐欺以外にありえない
となる
円建てで物事を考えたかったら、日本国内でちゃんとしたものを扱いましょう