過呼吸になるとアルカローシスになることは結構有名ですが、「なんでアルカローシスになるのか?」という原理について、あんまり詳しく抑えていませんでした。
いや、過去に覚えたのかもしれないが、もう忘れてしまいました。(笑)
最近後輩から「なんで過呼吸はアルカローシス引き起こすんですか?」という純粋な疑問をぶつけられ、上手く答えられなかった反省から文章を書いてみます。
まずこの関係を覚えよう
これさえ覚えておけば大丈夫という式を一つ
体内では、以下の反応が起こっています。
過呼吸とこの式の関係
仮にCO2が減ったらどうでしょうか?
反応は上の式だと右側に傾きます。
体の中の反応は平衡状態に移行しようと常に動いており、CO2が減ってしまった場合は、H2CO3を消費してCO2を補給します。
H2CO3が減ったら、今度はその左側にあるH+とHCO3−が消費され、H2CO3が補給されます。
このように平衡が保たれます。
さて、pHとは、水素イオン濃度を反映した数値ですが、 水素イオン濃度が低くなるということ は、 pHが高くなるということ です。
今回の反応では、最終的にプロトン消費が起こり、pHが下がった、つまりアルカローシスになったってことです。
いかがだったでしょうか?
医学部の暗記は、丸暗記のところも多いですが、案外理解によってカバーできる部分もあります。
臨床に絡んでいる、かつ大学レベルの生命科学にもガッツリ関わってきますので、もしかしたら医学部の学士編入問題にでるかもしれませんね!
それでは今日はこのへんで失礼します。